ワイシャツがたためない、部屋の掃除ができずに家族との関係が悪化してしまう…

取り組み
自立訓練スタジオ吾妻

自立訓練スタジオ吾妻とは、どんな場所なのでしょうか?

JR吾妻線群馬原町駅近くにある日常生活訓練所です。就労支援だけでなく生活面での支援も行う総合的な就労訓練の場として開設されました。

衣・食・住・業・楽を軸とし、買い物や料理など日常生活を送る上で基本となることから、洗濯や家の掃除、納税やお金の管理など豊かな生活をおくるための総合的なサポートを行なっています。

どのような理由で開設したのですか。

就労支援施設を卒業し、せっかく就労したのに半年以内に辞めてしまうケースがあります。その理由の多くが生活面の困難です。ワイシャツがたためない、部屋の掃除ができずに家族との関係が悪化してしまう。就労支援をするうちに、生活面での支援があまりにも必要だと感じました。

そこで、片付けや料理など自立した生活を送るための宿泊訓練ができる施設と、就業訓練を行う施設の2つを設け、両方の面から支援を行う施設を開設しました。カリキュラムは最低2年間。習慣を変えるには最低でも24ヶ月かかると言われていることから、その場しのぎでない、将来的な効果も見据えた支援を行なっています。

どんな方が対象の施設なのですか?

主に障がいや難病のある方で、自立した日常生活または社会生活を目指す方を対象としています。こういった方の多くは自信をなくしてしまっていたり、経験がなく不安を抱えている方たちです。

またシャワーを完備した宿泊室も配備しているため、緊急時の受入も行なっています。家庭の事情で受入が必要な方がいても、この辺りには夜間の保護ができるところが他にありません。ここでは、当直を配置して夜間の受け入れ体制を整えています。

実際に、どんな訓練を行なっているのでしょうか。

例えば、施設のキッチンブースを利用して料理の仕方を学びます。全く同じキッチンブースを隣同士で2ブース設置することで、利用者ふたりが同時に料理をしたり、先生に教わりながら料理をしたりできるようにしています。

収納訓練スペースでは収納する習慣を反復して身につけます。場所を決めて元の位置に戻すというのも、日常生活を送る上で必要なスキルです。訓練の後は個人別にフィードバックを行なっています。ちなみに、リアルな日常生活に環境を近づけるため、家具は公営住宅と同じものを使用していますよ。

また、どんなことでも楽しみながらやるということを意識するだけでも日常生活が楽しく変わる、ということも教えたいと思っています。「経験したことがないから怖い」ではなく、「経験したことがないからこそ、楽しめる」。こうして、外の世界の楽しさも感じてもらえる場所になればと思っています。

ワークスタジオ 前橋で訓練したSさんが制作した「自立支援スタジオ吾妻」オフィシャルウェブサイト
https://st1.wsgunma.com/

同じくSさんが制作した「あがタコ」オフィシャルウェブサイト
https://aga.wsgunma.com/

ワークスタジオ群馬・オフィシャルウェブサイト
https://www.wsgunma.com/

タイトルとURLをコピーしました